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特集コラム 第36回:ご近所獣医師田邊弘子の「犬あれこれ」「困ったちゃんをつくるのは…」

休日の昼下がり、焼き立てパン屋さんの駐車場の片隅で、初老の男性が、買ったばかりと思しき丸くて大っきなフランスパンをちぎってはワンちゃんのお口へ、もう、ちぎっては投げちぎっては投げ状態。ワンちゃんたちは、アイドルに群がるファンのようにお父さん(その男性)に必死に自分をアピールして、パンをもらおうとしています。

お行儀が悪うございますよ

パン屋さんの駐車場で買ったばかりのパンを与えてしまったのは、お行儀の悪いことですね。(お孫さんであれば、どんなにおいしそうな匂いがしても、駐車場ではたべさせませんでしょ)
犬にとって食べ物をもらうことは、うれしいことなので大変よく記憶に残ります。そのパン屋さんに近づくにつれ、『またパンがもらえる、うれしいワンワン』、駐車場まで来れば『パン、ちょうだいワンワン』と要求することになるでしょう。

食べることイコール生きること

犬は食べることに熱心な動物です。食べることは生きることに直結していますので、生命力旺盛であれば、食べものに執着するのは当然のことなんです。
飼い主さんに向かってパンを要求して「ワンワン」と吠えるだけでなく、よその方の買ったパンに向かって行く可能性だってあるのです。リードをしっかり握っていれば、パンを強奪するまでのことはできないでしょう。しかし、小さなお子さんであればパンの袋を持ったまま相手から近寄ってくることもあります。その時、ワンちゃんが『チャンス!』とばかり、パンの袋に顔を突っ込んだりしたら、大騒ぎになってしまいますよね。

お父さんは寂しい・・・

残業で遅く帰ったときでも、家族が寝静まる中、尻尾をちぎらんばかりに振って出迎えてくれる愛犬。週末、散歩に連れて出たとき、評判のパン屋さんのパンを家族の誰より、かわいい愛犬たちにまっ先に振る舞ってやりたいと思うのは人情です。
その気持ちはよーくわかります。でも、その一口が愛犬を困ったちゃんにしているのです。
一緒にいる時間が短くても、愛犬は家族に中でお父さんのことが一番好きです。群れのリーダに愛されることは犬にとって最大の幸せですので、お父さんにいい子いい子されたり、お散歩に連れて行ってもらえることで愛犬は大満足です。必ずしもその関係におやつは必要ありません。

今回は、お父さんということで話を進めましたが、ご家族それぞれご自分に置き換えてお読みいただければ幸いです。

田邊弘子
日本大学卒業。動物病院での勤務を経て、現在ダイレクトワンの明るい相談窓口として活躍中。犬の食事やしつけに関して一般の人にわかりやすく伝えようとこのコーナーを担当することに。「みなさんと同じ目線でワンちゃんと楽しく暮らせる情報をお届けします」と意気込みを語る。

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