第1章
7歳を過ぎて現れる愛犬の変化とケア

感覚器の衰え

犬も老化によって、目や耳が衰えてきます。
目や耳といった周囲の様子を感じ取る器官が衰えてきた犬は、一体どのような世界にいるのでしょう。

視力の衰え

犬も視力を失うと大変不安に感じます。周りがどうなっているかよく分からないのでとても怖いのです。ですから、そんなとき突然触られたりすると、その手をガブリ、ということもあります。不安のあまり攻撃的になってしまうこともあるのです。

聴力の衰え

「なんだか最近、呼んでも飛んでこなくなくなったわ」
それは、きっと聴力の衰えが原因のひとつかもしれません。飼い主さんの声が聞こえなくては、ワンちゃんとしても言うことのききようがありません。音に反応して素早く動くことができなくなります。また、かえって音に敏感になったりします。

嗅覚の衰え

嗅覚は比較的最後まで残る感覚と言われています。
犬にとってにおいは大事な情報源です。それがなくなると、反応が悪くなったり、無関心になったり、動きたがらなくなります。

味覚の衰え

老化によって味覚も衰えてきます。味覚が衰えると何を食べてもおいしくないので、食欲が落ちます。逆に、食べ物ではないものを食べたりします。

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暑さ・寒さも感じにくくなる

目、耳、鼻といった特定の感覚器の衰えだけでなく、全体的に外界の変化を感じるとる力が鈍くなり、暑さ・寒さなども感じづらくなります。

例えば、夏の日向で平気で昼寝をしている。これは、暑くても平気ということではなく暑さを感じなくなっているのです。暑いから日陰に逃げようという動作が起こせないのです。放っておけば、日射病にもなりかねません。

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飼い主さんができる愛情ケア その1

「コミュニケーションはゆっくり、優しく」

感じる力が弱くなっているので、飼い主さんが寄って来たことに気付かないかもしれません。飼い主さんはいつも通り触っているつもりでも、ワンちゃんにしてみたら突然触られたと感じることがあります。触ったり、声をかけたりするときは、若いころよりはゆっくり間を取ってあげたほうがいいでしょう。

「年齢に合った飼育環境を」

若いころに比べると環境の変化に適応する力が落ちてきています。飼い主さんがワンちゃんにとって安全で安心な環境を作ってあげることが大切です。もちろん皆さん愛犬を安全・安心な環境で飼育されていると思います。ここで重要なのは、去年大丈夫だったら、今年も大丈夫というわけではないということです。毎年ヒトの5倍のスピードで進む愛犬の老化。今の飼育環境が、老齢に向いつつある愛犬に適しているか見直してみてはいかがでしょうか。

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7歳から始まる犬の老化。ドッグフードもシニア用に!

※この内容は2005年9月発行の「愛犬シルバー手帳」に基づいております。